「求人を出しても応募が集まらない」「面接に来てもらえても、入社後に『思っていた会社と違った』と言われてしまう」。こうした採用の悩みを抱える中小企業は少なくありません。求人票の文字情報だけでは、職場の雰囲気や一緒に働く人の人柄まではなかなか伝わらないためです。そこで注目されているのが採用動画です。この記事では、中小企業が採用動画を作る際の作り方を、目的の決め方から構成、撮影の準備、公開後の活用まで順を追って解説します。初めて採用動画に取り組む経営者や採用担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
中小企業こそ採用動画を作りたい理由
知名度の高い大企業と違い、中小企業は「名前を聞いても、どんな会社か想像できない」と思われがちです。採用動画には、そのギャップを埋める役割があります。
- 職場の雰囲気が伝わる:社員の表情や話し方、オフィスや現場の様子は、文章よりも映像のほうが直感的に伝わります。
- 入社後のミスマッチを減らしやすい:仕事内容や一日の流れを具体的に見せることで、応募者が自分に合うかどうかを判断しやすくなります。
- 説明の手間を減らせる:会社説明会や面接で毎回話している内容を動画にまとめておけば、説明の質をそろえることにもつながります。
動画を情報発信に取り入れる全般的なメリットについては、企業の情報発信に「動画」を取り入れる3つのメリットでも紹介しています。
採用動画の作り方は「目的とターゲット」から決める
採用動画づくりでよくある失敗が、「とりあえず会社を紹介する動画を作ろう」と撮影から始めてしまうことです。誰に何を伝えたいのかが曖昧なままだと、内容が総花的になり、結局誰の心にも残らない動画になってしまいます。最初に次の3点を整理しましょう。
1. どんな人に応募してほしいか
新卒か中途か、経験者か未経験者か、どの職種かによって、伝えるべき内容は大きく変わります。「未経験から現場で活躍したい20代」のように、できるだけ具体的な人物像を思い描くことが大切です。
2. 応募者が知りたいことは何か
求職者が気にするのは、仕事内容、職場の人間関係、教育体制、働き方などです。面接でよく受ける質問を書き出してみると、動画で答えるべきテーマが見えてきます。
3. 動画を見た後にどう行動してほしいか
採用サイトから応募してほしいのか、会社見学に来てほしいのか、ゴールを決めておくと、動画の最後に入れる案内や掲載先も決めやすくなります。
伝わる採用動画の構成例と撮影テーマ
目的が決まったら、動画の構成を考えます。1本にすべてを詰め込むより、テーマごとに短い動画を複数作るほうが、見る側にとっても分かりやすくなります。代表的なテーマは次のとおりです。
| テーマ | 主な内容 | 伝わること |
|---|---|---|
| 代表メッセージ | 会社の想いやビジョン | 会社の方向性 |
| 社員インタビュー | 入社理由ややりがい | 人柄・働きがい |
| 1日の流れ | 出社から退社まで | 仕事の具体像 |
| 職場紹介 | オフィスや現場の様子 | 職場の雰囲気 |
1本の動画の基本的な流れとしては、「冒頭で興味を引く」「会社や仕事の特徴を伝える」「働く人の声を紹介する」「応募方法を案内する」という順番が分かりやすい構成です。特に冒頭の数秒で「自分に関係がありそう」と感じてもらえるかどうかが、最後まで見てもらえるかを左右します。
撮影前に準備しておきたいチェックポイント
撮影当日になって慌てないよう、事前に次の項目を確認しておきましょう。
- 出演者への説明と同意:社員に出演してもらう場合は、動画の目的や掲載先、公開期間を説明し、同意を得ておきます。退職時の扱いも事前に決めておくと安心です。
- 映り込みの確認:社外秘の資料、パソコンの画面、取引先の情報、来客の顔などが映らないように撮影場所を整えます。
- インタビューの質問準備:質問はあらかじめ共有しつつ、台本を読み上げる形にはせず、本人の言葉で話してもらうと自然な表情が撮れます。
- 職場の整理整頓:普段どおりの雰囲気を大切にしながらも、散らかった印象にならないよう整えておきます。
また、2022年10月に施行された改正職業安定法では、求人情報を正確かつ最新の内容に保つことが求められています。動画で紹介する働き方や制度も、実態と合っているかを確認しておきましょう。法令の詳しい内容は、厚生労働省の情報を確認するか、社会保険労務士などの専門家に相談することをおすすめします。
採用動画の活用方法と公開後の見直し
採用動画は作って終わりではなく、求職者の目に触れる場所に置いてこそ効果を発揮します。主な活用先は次のとおりです。
- ホームページや採用ページ:会社を調べに来た求職者が、文章とあわせて動画を見られるようにします。
- SNS:Instagram、TikTok、YouTubeなどでは、縦型のショート動画に編集し直すと見てもらいやすくなります。
- 会社説明会や面接:説明の冒頭で流すと、会社のイメージを共有したうえで話を進められます。
同じ素材でも、掲載先に合わせて長さや画面サイズ、テンポを調整することが大切です。公開後は再生数だけでなく、「動画を見て応募した」という声があるか、面接で動画の話題が出るかなども確認し、内容を見直していきましょう。採用ページそのものが分かりにくい場合は、ホームページの導線もあわせて改善すると、動画の効果を活かしやすくなります。
まとめ:採用動画は目的を決めてから作ろう
中小企業が採用動画を作る際のポイントを振り返ります。
- 最初に「誰に」「何を」伝え、「どう行動してほしいか」を決める
- テーマごとに短い動画に分けると伝わりやすい
- 出演者の同意や映り込みなど、撮影前の準備を丁寧に行う
- 掲載先に合わせて編集し、公開後も見直しを続ける
株式会社FLCアドバンスでは、採用動画をはじめ、会社紹介動画やSNS向けのショート動画まで、企画・構成から撮影・編集までワンストップで対応しています。「誰に何を伝えるか」の整理から一緒に考えますので、詳しくは動画制作サービスのページをご覧ください。動画を掲載するホームページや採用ページの制作については、WEB制作サービスでもご相談いただけます。費用は内容や規模によって変わるため、まずはお問い合わせからお気軽にご相談ください。