「会社紹介や採用のために動画を作りたいけれど、外注するのは初めてで何から始めればよいか分からない」「依頼したあと、自社で何を準備すればよいのか不安」と感じていませんか。動画制作は撮影日だけで完結するものではなく、企画から納品までいくつかの工程を順に進めていきます。
この記事では、中小企業の経営者や広報・総務の担当者に向けて、動画制作の依頼の流れを6つのステップで解説します。外注前に整理しておきたいこと、各工程で発注側が担う役割、制作会社選びのチェックポイントまでまとめていますので、初めての依頼でも全体像をつかめます。
動画制作を外注する前に整理しておきたい3つのこと
制作会社に相談する前に、次の3点を社内で話し合っておくと、ヒアリングがスムーズに進み、企画の方向性もぶれにくくなります。すべてを完璧に決める必要はなく、現時点の考えをメモにまとめておくだけでも十分です。
1. 動画を作る目的とターゲット
「採用応募を増やしたい」「商品の使い方を伝えたい」「展示会で自社を知ってもらいたい」など、動画で達成したいことを一文で言えるようにしておきましょう。あわせて、誰に見てもらいたいのかも決めておきます。新卒の学生なのか、取引先の担当者なのかによって、伝える内容や雰囲気は大きく変わります。
2. 動画を公開する場所
ホームページ、YouTube、Instagram、展示会のモニターなど、どこで流すかによって適した長さや画面の向きが異なります。たとえばSNSでは縦型の短い動画が見られやすく、ホームページの会社紹介では横型でじっくり見せる構成が向いている場合があります。
3. スケジュールと社内の体制
「採用説明会に間に合わせたい」など公開したい時期があれば、早めに伝えましょう。あわせて、窓口となる担当者と、内容を最終判断する決裁者を決めておくと、確認作業が滞りにくくなります。
動画制作の依頼の流れ6ステップ
動画制作は、一般的に次のような流れで進みます。制作会社によって細かな手順は異なりますが、大まかな工程は共通しています。
| ステップ | 主な内容 | 発注側の役割 |
|---|---|---|
| 1. 問い合わせ | 目的や希望を伝える | 概要と時期を共有 |
| 2. ヒアリング・企画 | 目的・ターゲットの整理 | 社内の情報を提供 |
| 3. 構成・シナリオ | 全体の流れを決める | 内容を確認・修正依頼 |
| 4. 撮影 | 現場での撮影 | 場所と出演者の調整 |
| 5. 編集・確認 | テロップやBGMの挿入 | 試写して修正点を伝える |
| 6. 納品 | データの受け取り | 公開と活用の準備 |
ステップ1:問い合わせ
まずは問い合わせフォームや電話で、動画を作りたい目的、公開したい場所、希望の時期などを伝えます。この段階では内容が固まっていなくても問題ありません。「こういうことで悩んでいる」という相談から始められる制作会社も多くあります。
ステップ2:ヒアリング・企画
制作会社が目的やターゲット、伝えたい魅力を詳しく聞き取り、動画の方向性を提案します。会社案内のパンフレットや過去の採用資料、参考にしたい動画などがあれば共有しましょう。社内の言葉で語られる強みや想いは、企画の大切な材料になります。
ステップ3:構成・シナリオ作成
ヒアリングをもとに、動画の流れや映すシーン、ナレーションやテロップの内容をまとめた構成案が作られます。撮影後に大きな変更をするのは難しいため、この段階で「伝えたいことが入っているか」「事実と違う表現がないか」を社内でしっかり確認しておくことが重要です。
ステップ4:撮影
構成案に沿って撮影を行います。発注側は、撮影場所の確保、出演する社員のスケジュール調整、映ってはいけない書類や画面の片付けなどを担当します。社員が出演する場合は、本人の了承を事前に得ておきましょう。
ステップ5:編集・確認
撮影した素材をつなぎ、テロップやBGM、ナレーションを加えて仕上げます。試写版が届いたら、関係者で確認して修正点をまとめて伝えます。修正の回数や範囲は事前に取り決めておくと、スケジュールの遅れを防げます。
ステップ6:納品
完成した動画データを受け取ります。公開先に合わせたサイズや形式になっているか、サムネイルが必要かなども確認しておくと安心です。
依頼をスムーズに進めるための社内準備チェックリスト
発注側の準備が整っていると、打ち合わせの回数が減り、完成度も高まりやすくなります。依頼前に次の項目を確認してみてください。
- 動画の目的とターゲットを一文で説明できる
- 公開する場所と、おおよその動画の長さのイメージがある
- 参考にしたい動画や、避けたい雰囲気の例を用意している
- 会社案内や商品資料など、内容のもとになる資料がそろっている
- 窓口担当者と最終判断をする決裁者が決まっている
- 撮影場所の候補と、出演者の候補が挙がっている
- 公開したい時期から逆算したスケジュールを考えている
特に「参考にしたい動画」は、言葉では伝えにくいイメージを共有するのに役立ちます。好きな雰囲気だけでなく「こういう感じは避けたい」という例もあると、制作会社との認識のずれを減らせます。
動画制作会社を選ぶときのチェックポイント
依頼先を選ぶときは、仕上がりの見た目だけでなく、目的の達成まで一緒に考えてくれるかどうかを確認することが大切です。
- 企画から相談できるか:撮影や編集だけでなく、目的に合わせた構成を提案してくれるか
- 公開先に合わせた仕上げができるか:ホームページ用、YouTube用、SNS用など、用途に応じた長さやサイズで作れるか
- 制作の流れが明確か:各工程の内容や、修正の回数・範囲について事前に説明があるか
- 公開後の活用まで相談できるか:ホームページへの掲載やSNSでの発信方法についてもアドバイスがもらえるか
また、費用は動画の長さや撮影日数、出演者の有無など、要件や規模によって大きく変わります。複数の会社を比べる場合も、まずは目的と条件を伝えたうえで見積もりを取り、内容を確認するのがおすすめです。
外注で失敗しないための注意点
動画制作の外注でよくあるつまずきを防ぐために、次の点に注意しましょう。
目的があいまいなまま進めない
「とりあえずおしゃれな動画を」という依頼では、完成しても成果につながりにくくなります。誰に何を伝え、見た人にどう行動してほしいのかを最初に決めておくことが、満足度の高い動画への近道です。
確認と修正のルールを決めておく
確認する人が途中で増えたり、構成案の段階で合意した内容を撮影後に大きく変えたりすると、やり直しが発生しやすくなります。誰がいつ確認するのかを社内で決め、修正点はまとめて伝えるようにしましょう。
著作権や肖像権に配慮する
BGMや素材の利用条件、出演者の映像を公開する範囲などは、トラブルになりやすいポイントです。納品後の動画をどの媒体で使えるのか、社員が退職した場合の扱いをどうするのかも、事前に制作会社と確認しておくと安心です。判断に迷う場合は、弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。
まとめ:準備を整えて動画制作を依頼しよう
動画制作の依頼の流れは、問い合わせ、ヒアリング・企画、構成・シナリオ作成、撮影、編集・確認、納品の6ステップが基本です。発注前に目的やターゲット、公開する場所を整理しておくことで、打ち合わせがスムーズになり、伝えたいことがしっかり届く動画に近づきます。
- 依頼前に「目的・ターゲット」「公開する場所」「スケジュール」を整理する
- 構成・シナリオの段階で内容をしっかり確認する
- 制作会社は企画から公開後の活用まで相談できるかで選ぶ
- 確認や修正のルール、著作権・肖像権の扱いを事前に決めておく
会社紹介動画の構成について詳しく知りたい方は、会社紹介動画の作り方|中小企業が押さえたい構成と活用のポイントもあわせてご覧ください。
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