「お客様向けに自社のアプリを作りたいけれど、何から始めればいいのか分からない」「スマホアプリ開発の流れを知ってから、制作会社に相談したい」。そのようにお考えの中小企業の経営者や担当者の方は多いのではないでしょうか。
この記事では、スマホアプリ開発の流れを6つのステップに分けて解説します。開発前に決めておきたいこと、ネイティブアプリとWebアプリの違い、ストア公開時の審査や公開後の運用まで、初めての方にも分かるように整理しました。
自社のスマホアプリでできること
スマートフォン(以下、スマホ)のアプリは、お客様や社員が毎日持ち歩く端末の中で使ってもらえるのが大きな特徴です。中小企業でも、次のような目的でアプリが活用されています。
- 会員証やポイントカードをアプリにまとめ、来店のきっかけをつくる
- 予約や注文をアプリから受け付け、電話対応の手間を減らす
- プッシュ通知でキャンペーンや新着情報をお知らせする
- 社内向けに、日報・在庫確認・現場写真の共有などを行う
ただし、アプリは「作れば使ってもらえる」ものではありません。インストールしてもらい、使い続けてもらう理由が必要です。そのため、開発に入る前の準備がとても重要になります。
開発を始める前に決めておきたい3つのこと
1. アプリを作る目的とゴール
「リピーターを増やしたい」「予約の受付業務を減らしたい」など、アプリで解決したい課題を一文で言える状態にしましょう。目的があいまいなままだと機能が増え続け、開発期間が長くなりがちです。
2. 誰がどんな場面で使うか
利用者がお客様なのか社員なのか、使う場面は店舗なのか外出先なのかによって、必要な機能や画面の作りは大きく変わります。年齢層やスマホの使い慣れ具合も想定しておくと、画面設計の判断材料になるでしょう。
3. ネイティブアプリかWebアプリか
アプリには大きく分けて、ストアからインストールする「ネイティブアプリ」と、ブラウザで使う「Webアプリ」があります。主な違いは次のとおりです。
| 項目 | ネイティブアプリ | Webアプリ |
|---|---|---|
| 使い始め方 | ストアから入手 | ブラウザで開く |
| 端末の機能 | 幅広く使いやすい | 一部に制約あり |
| ストア審査 | 必要 | 不要 |
| 更新の反映 | ストアで配信 | サーバー側で反映 |
お客様との継続的な接点づくりやプッシュ通知を重視するならネイティブアプリ、社内向けの業務ツールや早く公開したい場合はWebアプリが候補になります。どちらが合うかは目的や利用シーンによって変わるため、迷ったら開発会社に相談して決めるのがおすすめです。
スマホアプリ開発の流れ6ステップ
ここからは、一般的なスマホアプリ開発の流れを6つのステップで紹介します。
ステップ1:相談・ヒアリング
アプリで実現したいことや現在の課題、想定している利用者、公開したい時期などを開発会社に伝えます。この段階では、アイデアが固まっていなくても問題ありません。手書きのメモや、参考にしたいアプリの名前があると話がスムーズに進みます。
ステップ2:要件整理
ヒアリングの内容をもとに、必要な機能を洗い出し、優先順位をつけます。ここで大切なのは「最初の公開に欠かせない機能」と「後から追加してもよい機能」を分けることです。最小限の機能で公開し、利用状況を見ながら改善していく進め方(スモールスタート)を選ぶと、早く公開でき、実際の声を反映しやすくなります。
ステップ3:設計・画面デザイン
画面の構成や操作の流れを設計し、デザインを作成します。ボタンの配置や文字の大きさなど、毎日使う人が迷わない画面になっているかを確認しましょう。この段階で画面のイメージを社内で共有しておくと、後からの手戻りを減らせます。
ステップ4:開発
設計にもとづいて、アプリの画面やデータを管理するサーバー側の仕組みを開発します。iPhone(iOS)とAndroidの両方に対応するかどうかも、この前の段階までに決めておきます。開発中も定期的に進み具合を確認し、気になる点は早めに伝えることが大切です。
ステップ5:テスト・確認
実際のスマホで動作を確認し、不具合や使いにくい部分を修正します。社内のスタッフに試してもらうのも効果的です。確認したいポイントの例は次のとおりです。
- 画面サイズの異なる複数の端末で表示が崩れないか
- 電波の弱い場所や通信が切れたときに正しく動くか
- ログインや予約など、主要な操作が最後まで完了するか
- 文字が小さすぎたり、ボタンが押しにくかったりしないか
ステップ6:リリース・運用
App StoreやGoogle Playに申請し、審査を通過するとアプリが公開されます。公開はゴールではなくスタートです。利用状況やお客様の声をもとに、機能の追加や改善を続けていきます。
ストア公開の前に知っておきたい審査のポイント
ネイティブアプリを公開するには、それぞれのストアでの審査を通過する必要があります。代表的な注意点は次のとおりです。
- Appleの審査ガイドラインでは、Webサイトを単にアプリの形に包み直しただけのものは承認されないとされています。アプリならではの機能や使いやすさが求められます
- クラッシュや明らかな不具合がある状態で申請すると、却下の原因になります。提出前に実機で十分にテストしましょう
- ログインが必要なアプリでは、審査用のデモアカウントを用意する必要があります
- アプリの説明文やスクリーンショットなどの情報は、正確な内容で登録します
審査の基準は随時更新されます。申請前には、Appleの「App Reviewガイドライン」やGoogle Playのポリシーなど、公式の最新情報を確認することが大切です。
公開後の運用・保守で押さえておきたいこと
アプリは公開して終わりではなく、継続的な運用・保守が欠かせません。特に次の点を計画に入れておきましょう。
- OSのアップデートへの対応:iOSやAndroidは定期的に新しいバージョンが公開され、アプリ側の修正が必要になることがあります
- ストアの要件への対応:Google Playには、アプリが対象とするAndroidのバージョン(対象APIレベル)の要件があり、新しいバージョンに合わせて見直されています
- 不具合への対応:利用者からの問い合わせやレビューを確認し、問題があれば早めに修正します
- 機能の追加・改善:利用状況のデータや声をもとに、使われる機能を伸ばしていきます
開発を依頼する際は、公開後の保守や機能追加まで相談できるかどうかも、依頼先を選ぶポイントになります。開発にかかる費用は機能や規模によって変わるため、まずは要件を伝えて見積もりで確認するのが確実です。
なお、社内の紙やExcelの業務をアプリで効率化したい場合は、業務効率化アプリ開発の進め方の記事もあわせてご覧ください。
まとめ:スマホアプリ開発は目的の整理から始めよう
スマホアプリ開発の流れについて、ポイントを振り返ります。
- 開発前に「目的」「利用者と利用場面」「ネイティブアプリかWebアプリか」を決める
- 開発は「相談・ヒアリング→要件整理→設計・画面デザイン→開発→テスト・確認→リリース・運用」の6ステップで進む
- 最小限の機能で公開し、改善を重ねるスモールスタートも有効
- ストアの審査基準や公開後の保守まで見据えて計画する
株式会社FLCアドバンスでは、「何を作るべきか」という企画・要件整理の段階からお手伝いし、設計・デザイン・開発・公開後の運用まで一貫してサポートしています。スマホアプリだけでなく、ブラウザで使えるWebアプリや業務効率化ツールの開発にも対応しています。サービスの詳細はアプリ開発サービスのページをご覧ください。
アプリと連動するホームページや、アプリ紹介用のランディングページを整えたい場合は、ホームページ制作のサービスもあわせてご相談いただけます。「アイデアはあるけれど形になっていない」という段階でも構いません。まずはお問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。