「求人サイトに掲載しても応募が集まらない」「応募はあっても、入社後に思っていた仕事と違うと言われてしまう」。滋賀県や関西の中小企業の経営者・採用担当者の方から、こうした悩みを耳にすることがあります。その対策のひとつが、自社のホームページに採用ページを用意することです。ただ、採用ページの作り方が分からず、募集要項を1ページ載せただけになっているケースも少なくありません。
この記事では、中小企業が採用ページを作る意味から、制作の6ステップ、掲載したい内容、応募につなげる構成のポイント、公開前に確認したい法令上の注意点までを順番に解説します。
採用ページが中小企業の採用に役立つ理由
求人サイトやハローワークの求人票は、多くの求職者の目にとまる一方で、決められた項目と文字数の中で情報を伝える必要があります。そのため、仕事の雰囲気や会社の考え方といった「数字では表しにくい魅力」は伝わりにくくなりがちです。
応募を検討している人の多くは、求人情報を見たあとに会社名で検索し、ホームページを確認します。そのときに採用ページがあれば、求人票だけでは伝えきれない情報を補えます。
- 仕事内容を具体的に伝えられる:1日の流れや使う道具、関わる人などを写真や文章で紹介できる
- 会社の考え方が伝わる:経営者の想いや大切にしていることを、自社の言葉で発信できる
- 入社後のミスマッチを減らせる:良い面だけでなく大変な面も伝えることで、納得したうえで応募してもらえる
- 自社で更新できる:募集状況の変化に合わせて、内容をすぐに見直せる
採用ページは求人サイトの代わりではなく、求人サイトや求人票から来た人に「この会社で働きたい」と思ってもらうための受け皿と考えると役割が分かりやすくなります。
採用ページの作り方6ステップ
ここからは、採用ページを作るときの基本的な流れを6つのステップで紹介します。
1. 採用の目的と募集する職種を決める
まずは「なぜ採用するのか」「どの職種で何人くらい採用したいのか」を社内で整理します。欠員の補充なのか、事業拡大に向けた増員なのかによって、伝えるべき内容が変わります。
2. 求める人物像を具体的にする
経験やスキルだけでなく、「どんな価値観の人と一緒に働きたいか」まで言葉にします。現場で活躍している社員の共通点を書き出すと、人物像を具体的にしやすくなります。
3. 自社の魅力と伝えるべき情報を洗い出す
働きやすさの工夫、仕事のやりがい、地域とのつながりなど、自社ならではの魅力を集めます。経営者だけで考えるのではなく、現場の社員に「入社を決めた理由」を聞いてみるのもおすすめです。
4. ページの構成を決める
集めた情報をもとに、どの順番で何を伝えるかを決めます。職種が少なければ1ページにまとめ、複数の職種を募集する場合は職種ごとにページを分けると読みやすくなります。
5. 原稿と写真・動画を用意する
原稿は、求職者が知りたいことに答える形で書きます。写真は、実際の職場や社員の様子が分かるものを用意しましょう。素材を集めるのに時間がかかるため、早めに準備を始めることが大切です。
6. 公開後に効果を確かめて改善する
公開したら、採用ページの閲覧数や応募数、応募者がどこから来たかを確認します。面接で「採用ページのどこを見て応募したか」を聞くと、改善のヒントが見つかります。
採用ページに載せたい主な掲載内容
求職者が応募前に知りたいことを、次の表にまとめました。すべてを一度に用意する必要はありませんが、上から順に優先して検討してみてください。
| 掲載内容 | 伝えたいこと |
|---|---|
| 募集要項 | 仕事内容・勤務地・勤務時間・給与・休日など |
| 仕事内容の紹介 | 1日の流れや具体的な業務の様子 |
| 社員紹介 | 働いている人の人柄や入社理由 |
| 会社の想い | 経営者のメッセージや大切にしている考え方 |
| 働く環境 | 職場の写真・研修や教育の仕組み |
| 選考の流れ | 応募から内定までの手順と期間の目安 |
| よくある質問 | 応募前の不安や疑問への回答 |
とくに募集要項は、求職者が条件を比べるときに必ず確認する部分です。求人サイトや求人票に載せている内容と食い違いがないよう、同じ情報をもとに作成しましょう。
応募につなげる構成とデザインのポイント
情報がそろっていても、読みにくかったり応募の方法が分かりにくかったりすると、応募にはつながりません。次のポイントを確認しながら構成とデザインを考えます。
スマートフォンで読みやすくする
仕事探しはスマートフォンで行う人が多いため、スマートフォンで見たときに文字が読みやすく、表や写真がはみ出さないかを必ず確認します。文章は短く区切り、見出しや箇条書きを使って流し読みでも内容がつかめるようにしましょう。スマートフォン対応のホームページ制作については、WEB制作のサービスページで紹介しています。
応募や相談の入口を分かりやすくする
- 応募ボタンをページの最後だけでなく、募集要項の近くなど複数の場所に置く
- 応募フォームの入力項目は必要なものに絞る
- 「まずは話を聞いてみたい」人向けに、見学や面談の申し込み方法も案内する
- 電話やメールなど、フォーム以外の連絡方法もあわせて載せる
写真や動画で職場の雰囲気を伝える
文章だけでは伝わりにくい職場の空気感は、写真や動画で補うと効果的です。社員が働いている様子やインタビューを動画にすると、入社後の姿を思い描いてもらいやすくなります。動画の作り方は「採用動画の作り方|中小企業が押さえたい手順と構成・活用のコツ」で詳しく解説しています。動画の制作をご検討の場合は、動画制作サービスもご覧ください。
公開前に確認したい法令上の注意点
採用ページは求人広告の一種として、職業安定法のルールを守る必要があります。厚生労働省のリーフレットをもとに、主なポイントを紹介します。
- 求人情報の的確な表示:2022年10月1日施行の改正職業安定法により、求人企業には求人情報や自社に関する情報を的確に表示することが義務付けられました。対象となる広告・連絡手段には「ウェブサイト」も含まれ、虚偽の表示や誤解を生じさせる表示をしてはならないとされています
- 正確で最新の内容に保つ:募集を終了したり内容を変更したりした場合は、自社の採用サイトなどを速やかに更新することが求められています。いつ時点の情報かを明らかにすることも、措置の例として示されています
- 明示すべき労働条件の追加:2024年4月1日からは、募集時に明示すべき労働条件に「従事すべき業務の変更の範囲」「就業場所の変更の範囲」「有期労働契約を更新する場合の基準」が加わりました
掲載する内容に不安がある場合は、厚生労働省のリーフレット(求人企業向け)を確認するほか、労働局や社会保険労務士などの専門家に相談することをおすすめします。
まとめ|採用ページで「働く姿」が伝わる情報発信を
採用ページは、求人サイトや求人票だけでは伝えきれない会社の魅力や仕事の実際を伝え、納得して応募してもらうための大切なページです。最後に、この記事のポイントを振り返ります。
- 採用ページは、求人情報を見た人が会社を知るための受け皿になる
- 目的・人物像・魅力を整理してから、構成と原稿を考える
- 募集要項は求人票と食い違いがないようにし、変更があればすぐに更新する
- スマートフォンでの読みやすさと、応募や相談の入口の分かりやすさを確認する
- 法令上の注意点は、厚生労働省の資料や専門家で確認する
株式会社FLCアドバンスでは、採用サイトを含むホームページの制作を承っています。事業内容や求める人物像を丁寧にヒアリングしたうえで構成を設計し、公開後にお客様自身で更新しやすい仕組みづくりもご提案します。詳しくはWEB制作サービスのページをご覧ください。
「採用ページを作りたいが、何から始めればよいか分からない」という段階でも構いません。費用は掲載内容やページ数によって変わるため、まずはお問い合わせからお気軽にご相談ください。